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篳篥(ひちりき)の音色
篳篥(ひちりき)の音色について、清少納言はこのように語っています。
『篳篥は、いとかしがましく、秋の虫をいはば、轡虫などの心ちして、うたてけぢかく聞かまはしからず。まして悪くふきたるは、いとにくきに…』
(篳篥はとてもうるさく、秋の虫にたとえると轡虫のように不快で近くで聞きたいとは思わない。まして下手に吹かれるととても憎たらしい)
篳篥の音色は清少納言にとってあまり好みでなかったようです。
篳篥は小さい楽器ですが音量は大きく、合奏では主旋律を担う重要な楽器です。
また、演奏がとても難しい楽器としてもよく知られています。
清少納言が聞いた篳篥の音色は、きっと演奏して間もない人の演奏だったのでしょう。
清少納言も親しんだ雅楽の世界に、触れてみてはいかがでしょうか。